我が家の変なしきたり「大事にしてね」

幼稚園や小学校から持ち帰ってくる、幼い我が子の作品は、保管していたらキリがないですよね。でも手離す時は、少し寂しく感じるのも親心。


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息子が5歳位の時、いつものラーメン屋に行った時の事。そこは各テーブルの隅に、折り紙と鉛筆があり、「自由に使ってください」と書かれてあります。


ラーメンを注文した後の待ち時間に、暇つぶしに、息子がその鉛筆を持って、折り紙に絵を描き始めました。彼は真剣です。


沢山の丸を描いているかと思いきやぐるぐるくにゃくにゃ、そして紙の中心から外側に向けて、テーブルにハミ出さんばかりに、なみへいさんの一本の髪のようなものを勢いよく何本も描いています。


そんな時、ラーメンがきました。

息子はその芸術作品をくちゃくちゃに丸めて、私に渡しながらこう言いました。


「大事にしてね」


…ん?

それから、我が家では変なしきたりが出来ました。10年経った今でも夫はそれを真似て

、私にゴミを差し出して「大事にしてね」と言います。